数多くの症例を治療してきた下肢静脈瘤の専門家だから、一人一人の症状に合わせた対応が可能です。
診察の結果と患者様の症状やご希望をお聞きした上で、治療の可否をご相談致します。
下肢静脈瘤って?
こんな症状はありませんか?下肢静脈瘤かもしれません
- あしがむくむ
- あしが重く、だるい
- あしの皮膚が茶色くなった
- あしがかゆい
- あしがよくつる。こむら返り
- あしが疲れやすいと感じる
- あしの血管がこぶの様に膨らんで気になる
- あしの血管が浮き上がって気になる
正常な下肢静脈と下肢静脈瘤
【正常な下肢静脈の働き】
身体に酸素や栄養を供給した後の(酸素が少ない・老廃物のたまった)血液を心臓に戻すこと
【正常な下肢静脈の血液が流れる方向】
下から上方向へ一方通行で流れます。
また、下肢静脈には、下方向への逆流を防ぐ逆流防止弁が備わっています。
【下肢静脈瘤の血液が流れる方向】
【下肢静脈瘤】
下肢静脈瘤では、遺伝や妊娠・出産、長時間の立ち仕事などが原因となって、逆流防止弁が壊れ、血液が下向きに逆流する事で様々な問題が発生します。
①容量増加
逆流によって“血液が足にたまり、容量が増える”事で静脈が風船のようにふくれて『瘤 (こぶ)』になり、『むくみ』の原因になります。
②老廃物
酸素が少なく、老廃物の多い血液が逆流によって足にとどまるため、筋肉や皮膚に負担がかかって『だるさ』や『こむら返り』、『色素沈着』や『皮膚炎』、『潰瘍』などの原因になります。
【血管内カテーテル治療が2011年より保険適応となりました】
下肢静脈瘤の原因血管が静脈本来の働き(血液を心臓に返す働き)ができなくなり、かつ、逆流した血液が身体に害を与えるようになって何らかの症状が現れてくると、身体にとっては、その原因血管が無い方がプラスになる!という考え方が下肢静脈瘤治療のベースになります。
①外科的に原因血管を引き抜いて取ってしまうストリッピング手術(入院が必要な場合が多い)と②原因血管をカテーテルを使った血管内操作によって塞いでしまい、体内に吸収させる血管内カテーテル治療(日帰り治療)の2つが根本的な治療方法で、血管内カテーテル治療は2011年より保険適応となり、手技的な手軽さもあって、今では下肢静脈瘤治療の主流となっています。
【血管内カテーテル治療とは?】
細い高周波カテーテルやレーザーファイバーを血管内に挿入し、原因となっている静脈だけを選択的に焼灼し、内部を塞ぐ治療です。
【下肢静脈瘤が進行すると?】
下肢静脈瘤の進行により、上の写真や下記のように治りにくい合併症がでてくる場合があります。
1.色素沈着:主に静脈瘤で血液が停滞している皮膚の部分の皮膚が茶褐色になります。
2.湿疹や皮膚炎:皮膚がかさかさになり、かゆくなります。赤みが出る方もいます。
3.脂肪皮膚硬化症:皮下脂肪が萎縮し、表面から触ると皮膚が硬い状態になります。
4.皮膚潰瘍:皮膚に傷ができた時に治りが悪くなります。また、外傷など、傷ができなくても自然に潰瘍になることもあります。出血することもあります。
5.血栓性静脈炎:静脈瘤内に血栓ができ、炎症による痛みを生じます。
6.肺動脈塞栓症:静脈瘤内にできた血栓が移動して肺動脈に詰まります(稀な症状です)。
よくある質問
エコー検査って痛いの?
体の表面にゼリーを塗り、プローブといわれる装置を体に当てるだけです。産科では赤ちゃんの検査にも使われ、安全で痛みのない検査です。
エコー検査の流れって?
両足を前に出し、後ろに手をついて浅く腰掛けた姿勢でエコー検査を行います。座ったまま5分程度で終わる
エコー検査で何を観察するの?
左右の太ももの静脈(大伏在静脈)とふくらはぎの静脈(小伏在静脈)を観察して伏在静脈瘤の有無と、深部静脈やヒラメ筋静脈などを観察して、深部静脈血栓症やエコノミークラス症候群の有無を観察していきます。また動脈硬化がないかどうかも観察致します。
施術料金
- 初診時(初診料+超音波検査)
- 3割負担:約900円 1割負担:約900円
- 硬化療法
- 3割負担:約5,000円 1割負担:約2,000円
- ストリッピング手術
- 3割負担:約3万3,000円 1割負担:約1万1,000円
- レーザー治療(1470nmレーザー)
- 3割負担:約4万5,000円 1割負担:約1万5,000円
- 高周波(ラジオ波)治療
- 3割負担:約4万5,000円 1割負担:約1万5,000円
表に記載の費用については標準的な治療(片側)を行った場合のおおよその自己負担額となります。また、当院での下肢静脈瘤診療はすべて保険診療ですので、自由診療や混合診療は行なっておりません。
民間の保険について
任意で加入されている医療保険あるいは生命保険では、下肢静脈瘤に対して日帰りストリッピング手術あるいはレーザーまたは高周波治療をうけたときに、手術給付金が支給される場合があります。
患者さんから聞くところによると、通常、入院給付金日額の10倍(入院給付金が5000円なら5万円)程度が支払われることが多いようですが、加入されている保険によっては給付されない場合もあるようですので、詳しくはご加入の各保険会社にお尋ね下さい。保険給付ご希望の方は、各保険会社の所定の診断書をご持参いただければ当院で記載いたします(有料)。